現事務所は、鉄筋コンクリート造10階建ての6階。
ここからの景色は、800mほど南に太平洋が広がっていて、
春夏秋冬、朝から晩まで飽きない景色が広がっています。
周辺にこの建物同様の高層建築物は全くないので、
水平線を臨むことが出来るのです。
写真をご覧ください。
作業テーブルから見える景色です。
左手には、写真家杉本博司氏の『反重力構造』という作品の大判ポスターが飾ってありますが、
表面が外部の光で反射して僕の作業場から作品を見ることはできません。
しかし、この反射したアクリル板には外部の美しい空と水平線の景色が写り込みます。
これにより、まるでこの壁面にも窓があるかのような広がりを見せてくれます。
ここで言いたいのは、今この室内のみで得られる視覚的な広がりだけではなく、
外部と繋がることで『広く感じる』ようになるということ。
例えば、非常に狭小の敷地である場合、室内の床面積は思うように確保できません。
しかし外的環境を取り込むことで、面積だけでは現れない広がりを確保できるのです。
敷地は広い方がいい、とは必ずしも言えない訳ですね。
工夫次第で小さな敷地でも豊かに暮らすことができるのです。
可能性を追求していくこと。
今後も大切にしていきたいです。